新年
一月ももう下旬に近づいている。去年の暮れから周囲のできごとに気が引かれ今年の正月は例年とは違いあまり盛り上がらなかった。
私の妹が体調を崩して入院、そのため新年の旅行はキャンセルなどで家族の気持ちが少々ダウン。それでも親しい家族のメンバーと新年会をして賑やかに過ごした。姪の子供たちが元気に盛り上げてくれるので大いに助かった。元日におせち料理を持って病院へ。食事に制限がないので大助かりだった。
初詣は、混雑をさけるため三が日が終わったころ住んでいる地域の氏神さまの日枝神社へ行った。お参りを済ませて朱印所で朱印帳を預けて待っている間、お札やお守りを買う為に列に並んだ。15人くらいの巫女さんが売っている。（その若い女性たちは氏子で売り子のバイトをしているらしい）。どの巫女さんの列も大勢の人で長い列を作っていた。中央あたりの巫女さんの列に並ぶ事にした。12人目ぐらいが私の番だ。待ちながらどれにしようかと頭上に見える見本の看板を見ているうちに順番がきた。そのとき巫女さんと目がバッチリ合い一瞬二人とも沈黙。あっ、あっ！ えっ、みのりちゃん！？ ちい子おばちゃま！？ という具合に約三年ぶりに弟の一人娘の姪に遭遇したのだ。三年前の春に大学入学を記念して弟とその娘と私の三人で食事をした時以来だった。大学は私が卒業した同じ大学で姪は英文学を学んでいる。毎年夏になると弟が住んでいるボストンへ語学留学をしている。
とても懐かしかった。巫女姿の姪とは仕事中なのであまりおしゃべりは出来なかったが、お守りやお札を買い求めている間にひそひそと近況報告をしたり再会を願った。時間をかけすぎて後ろに並んでいる人に申し訳ないと思ったので詫びてその場を去った。
こんな偶然がその日一日中私を幸せにした。運がよかったと思った。姪の列に並ぶなんて！会いたかった姪に会えて今年の出だしは大吉だ！この調子ですべて上手く行けば良いではないか。ヨッシャー！ と。
朱印帳を受け取り絵馬を購入し妹の回復の願いを書いて沢山の絵馬が掛けられている場所に掛けて来た。1月4日は快晴の気持ち良いお参り日和だった。
