五月の散歩
今年もはや半分が過ぎようとしている。今年の四月、五月そして六月は特別な月となった。
妹が長期の入院を終えてめでたく退院となった。が、数ヶ月は私の家に滞在して自分で家事などできるようになるまで足腰の筋肉の快復をめざしてリハビリをしなければならない。妹にかける時間ばかりが増え自分の時間は大幅に削られていく。そんな中で何とか自分の時間を作ろうとしている自分がいてイライラすることもたびたびある。多くの思いや考えを書き出したいと思いつつなかなか集中出来ないままに時間ばかりが過ぎて行く。しかし今大事なのは妹に寄り添ってリハビリを応援することが私にできる役割だと考えた。
今年のゴールデンウィークは晴天に恵まれてリハビリの散歩日和で幸運だった。中旬には真夏日に近い暑い日もあった。
私がリハビリ散歩と呼ぶその散歩は、毎日の計画をたてて少しずつ距離を長く延ばした。
幸いに私の住んでいる周辺は散歩に打って付けとあって私自身も楽しむ事ができた。静かな住宅街、神社や公園がいくつもある。平の道に加えて、坂道、神社の砂利道と変化のある道を試すことができる。
散歩の途中や後には休憩しながら冷たい物、簡単な昼食ができるレストランやお弁当が食べられる所を見つけそれを楽しみにするのも良かった。それがあるからリハビリ散歩も楽しく続けられているに違いない。
散歩は大好きだが義務づけられると嫌になってしまう。が、自立できるようにと妹のために気合いを入れている。散歩に加え家事もしている。自分一人だと手抜きができるのだが、そこは頑張って手抜きなし、夜にはクタクタで何も出来ない。が、日々順調に快復している妹の姿を目の当たりにして嬉しい。
散歩時はいつもデジカメを持って行き気に入った写真を沢山撮っている。ブログに何か書きたい、書きたいと思い写真だけでも用意しておこうと…。
新緑の樹木、咲き始めた多彩なツツジ、桜草、アヤメ科のシャガ…。季節柄多彩な花々と緑の自然の中を歩くのは気持ちがいいし私たちを和ませてくれる。
公園のベンチで休みながら晴れた空を見上げているといろいろな事が忘れられる瞬間だ。
これからも毎日リハビリ散歩は続く。季節の変化を感じながら、そして妹の快復を見届けながら。近いうちに電車ででかけられそうなので楽しみだ。
ヨッシャー!と気合いを入れる日々がまだ続く。もう一踏ん張りだ。気持ち良い五月そして六月は思い切りリハビリ散歩を楽しむことにしよう。