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2017年を振り返って

2017/12/18 (��) 07:06 | Blog, Thinking


今年が終わろうとしている。
容赦なく過ぎていく日々をじっと見つめる。

今年は特別な年になった。時間が過ぎる早さがいつもと違った。
自分のことはほとんどできなかった。けど、海外から来た友人らに会えたり親しい友人と出かけたり少ない貴重な時間に感謝した。

妹の闘病に寄り添って六年が過ぎた。
再発を繰り返し長くは生きられないことは知らされていた。可能な限りの治療はした。一日でも長く生きていて欲しかった。はじめの頃の治療は副作用があるもののいつも通りの生活ができていた。
しかし再発を繰り返す度に体は疲れ弱くなっていくのを目の当たりにして心を痛めた。
七月の貧血が引き金となりその時以来具合は回復しない。
私たち家族は今まで以上に心を一つにしてできるだけのことをしようと決めた。
一緒に暮らし笑顔のある毎日が過ごせるように努めた。
食事は好物が食べられるように腕をふるったしお喋りもたくさんした。話すことで思いをはき出し彼女の気持ちが少しでも楽になって生活して欲しかった。
幼い頃から今に至るまでの数々の思い出や出来事、さらに健康、家族、人生について幅広く雑談した。楽しそうに話す彼女の様子が忘れられない。少なくともこのような時は苦痛から解放されていたように見えた。
幼い頃に母親を亡くしていたせいもあり私たちの繋がりはとても強かった。
その幼い頃の習慣がこの歳になっても実現していた。特に私は妹に寄り添うのは当然だと……しかも全力投球で。

長い闘病の間にも楽しいことがどれだけあっただろうか。旅行、家族の集い、友達、映画、買い物、外食など彼女は楽しい日々を過ごしたと思う。

妹を失った後、私に辛い試練が待っていた。
自分が機能しないのに愕然とした。
まるで自分の一部がもぎ取られたように。……

これからどう生活のリズムを取り戻そうか。
ただ時間が解決してくれることに頼るしかないのか。
尊敬する先生がお手紙をくれた。「多くの思い出が貴女を支えてくれるますよ……」と、どうやって?!と心の奥で問わずにはいられなかった。

こんな時に、「回転木馬」というブロードウェイのミュージカルの話を思い出した。遊園地で回転木馬の呼び込みをしていたビリー・ゴードンは天国で星の番人として星を磨いたりしている。
下界の家族が困っているという噂を聞いて神から許しを得て家族を見るため天界から下界する。やがて家族の幸福を見届けて天界に戻っていくと言う話だ。
何か心温まる…….
自分にもこんな奇跡が起きればいいなぁとつい想像して可笑しくなった。

この六年間に苦楽を共にして私自身が多くを学び人間として成長したかもしれないと思ったし困難な環境の中でも楽しいことや喜びが見つかるのだと経験し実践したた年でもあった。

さあ! 心新たにして将来に向かっていかなければ。……
自分のため、残された家族のため。そして妹のためにも。……

今年もあと二週間あまり。嬉しいことが待っている。
友人たちや家族の食事会。
知人のフランス人家族がやってくる。8年ぶりの再会だ。
三人のお子さん(みんな女の子)のご夫婦。お嬢さんたちはすっかり成長しているに違いない。
まず26日は我が家でお茶してからどこへ案内しようか模索中。
彼らは盛りたくさんの地方の観光を予定している。その合間を縫って数回会う約束をしている。

再来週と一月の家族と親戚の集いに思いを馳せつつ買い物へ出かける。
クリスマスと新年の気配を感じる街中へ。思い出の詰まった街だ。
春には姪たちと旅行の計画もあるし海外にも行きたいし。…… と将来を考えたりいろいろな人と過ごすうちにきっと妹の思い出が私を支えてくれているのかもしれない。背を押して前進するようにと!