2015年を振り返る
今年も終わる。年末はいつも一年を振り返ってみて新しい年に向けて目標を考える。が、年々目標が少なくなりただ健康でいようと思うばかりだ。
今年前半は妹の入院でかなりの時間を妹に費やした。5月の退院から数ヶ月間同居した。その間少しずつ歩いてリハビリ。距離を少しずつ長くして、体力と筋力を向上させた。散歩も結構楽しいもので、近所でも歩いたことがなかった道を歩き道端で見つける植物などを楽しんだ。9月に入ると妹はかなり快復して近くにある自分の家に戻った。夏の終わりには共に軽井沢へ旅行した。雨に降られ寒い軽井沢だったが幾つかの美術館へ行くことが出来満足。
秋になりベランダからスパームーンを眺めた。
10月、11月は友人と画廊をめぐりや数カ所の美術館にも足を運んだ。友人の版画家の展覧会にも行き充実した日々が送れた。毎年聴きに行くヨーヨーマのチェロコンサートはとても良かった。減り張りのある日常生活を送った。
特に印象に残っているのは11月に観たスーパー歌舞伎だ。
学生の頃、父親に連れられて歌舞伎座で観劇、そして大人になってからはパリ公演の歌舞伎など数回の観劇経験がある。
漫画を原本としたスーパー歌舞伎にとても惹かれた。漫画自体は、人気のある漫画として耳にしていた。それがどう歌舞伎にして上演されるのか興味津々だった。演出は、主人公を演じる市川猿之助。
猿之助
照明、映像、音響、舞台のシーンの早変わり、と主人公の市川猿之助の三役早変わり。と、ライブの要素をふんだんに盛り込んでいた。新技術を駆使した現代ものと伝統的歌舞伎の完全なる融合だと思った。圧巻としか言いようがない。
物語は我々の心に訴える、人間愛、絆、仲間同士の団結、正義を持って大切な宝探しの冒険の旅の物語。“ワンピース”を求めて。
夢やロマンを追いかけて、家族愛、同士愛を展開して行く。言葉は現代語で歌舞伎調に話し、舞台の端では拍子木の大きな音で古典的な歌舞伎の要素で舞台を活気づけていた。それに加え,主人公が観客席の上をサーフィンボードに乗って飛ぶ光景はスーパー歌舞伎ならでの演出だ。三幕、公演時間は三時間半。きらびやかな舞台に釘付けだ。音楽がとても良かった。北川悠仁氏(ゆず)の作詞作曲テーマ曲「TETOTE」、歌うのはRUAN。
観る前に抱いていたスーパー歌舞伎の期待は想像以上のものとなった。
12月に入り不順な天候と暖冬と言われる冬に翻弄されていた。
雪が降らなくて余儀なく閉鎖したままのスキー場もあちらこちらに。
そして今年の世評を表す漢字が選ばれた“安”。不安に感じる出来事が世界で起こっているし、国内でも自然災害を含めて不安材料は沢山あるようだ。来年には世界中の人々が安心してくらせる日がやって来て欲しい。
慣例の家族の忘年会を我が家で開催。全員八人、大いに盛り上がって楽しかった。食事後、子供はゲーム、部屋のカーテンを広げその中に椅子を入れてテントの基地に仕立てて遊ぶ。大人はまずシャンパンで乾杯、その後、ワインは前菜を楽しみながら飲んだ。前菜には十分な時間を取った。私はもっぱら接待役で作った料理を出し、テーブルの世話で忙しかった。食事の間は、皆でこの一年を振り返り、出来事、大変だったこと、楽しかったことなどを思い出しては盛り上がった。いつものことだが、みんな明日からダイエットすると言いながら鶏肉料理、焼き野菜そして閉めくくりにお寿司。本当によく食べた。そしてよく喋った。楽しい時間は早く過ぎる。毎年こうして皆で集まれる事に感謝して、お互いに来年も健康で元気にしていこうと言葉を交わし帰って行った。そして新年会でまた会いましょう!と。
私は2016年もヨッシャー!と気合いを入れて行こう!と自分に誓った。